ＨＩＳ ハウステンボス株売却…香港投資会社「数百億円を投資」
旅行大手エイチ・アイ・エス（ＨＩＳ）は３０日、保有する大型リゾート施設「ハウステンボス」（長崎県佐世保市）の全株式を香港が拠点の投資会社ＰＡＧに売却した。ＰＡＧは総額約１０００億円で買収したハウステンボスに今後数年間で数百億円を投資し、集客力の強化を図る計画だ。
ＰＡＧ投資部門の日本共同代表を務める伊藤宏一氏は、読売新聞のインタビューに応じ、「ＨＩＳは効率的な運営でコストを削減し、投資は抑制的だった。我々は数年間で数百億円を投資する」との考えを示した。また、伊藤氏は「（投資回収のため）将来は売却する必要があるが、株式上場も選択肢の一つ」と述べた。
ＰＡＧは大阪市の「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン（ＵＳＪ）」への投資実績がある。ＵＳＪ再建の立役者として知られる森岡毅氏が代表を務めるマーケティング会社「刀」に運営支援を依頼しており、数か月以内に新たな経営計画をまとめる方針も示した。
ＰＡＧはＨＩＳが保有するハウステンボス株の６６・７％を６６６億円で取得。九州電力やＪＲ九州など地元企業５社から残る計３３・３％の株式も買い取った。ＨＩＳ出身の坂口克彦氏がハウステンボス社長を続投し、ＰＡＧが取締役を派遣する。
ソース：讀賣新聞